CPUのスレッド数を制限しても速度が変わらない?ローカルLLMのボトルネックの正体
自分のPCでAIを動かす際、CPUの性能は重要です。しかし、「コア数やスレッド数が多ければ多いほど、生成速度は速くなる」という常識が、必ずしも当てはまらないケースがあることが分かりました。 今回は、このアカウントで実際に検証した「CPUのスレッド制限と生成速度の関係」について詳しく解説します。
- スレッド数を半分に制限しても、生成速度にほとんど変化が見られなかった
- 原因は計算能力よりも「メモリからデータを読み出す速さ」にある可能性が高い
- CPUのパワーをフルに活用できない場面があることを理解しておくのがポイント

実験の結果:スレッド数を削っても速度は変わらない
このアカウントでは、ローカル環境でAIモデルを動かす際に「CPUのスレッド数(同時に処理を行う計算の通り道のようなもの)」を制限した際の影響を実測しました。
結論から申し上げますと、スレッド数を大幅に減らしても、生成速度はほぼ同じという結果が得られました。具体的にどの程度の差があったのか、以下の実測データを見てみましょう。
- gemma4:12b モデルの場合: ・CPU 8コア使用時:4.6トークン/秒(待ち時間が気になる速度) ・CPU 4スレッド制限時:4.6トークン/秒(待ち時間が気になる速度)
- qwen3.5:9b モデルの場合: ・CPU 8コア使用時:11.2トークン/秒(少し待つが使える速度) ・CPU 4スレッド制限時:11.0トークン/秒(少し待つが使える速度)
なぜ計算能力をフルに使わないのか
「高性能なCPUなら、より多くのスレッドを使って高速に処理するはずだ」と考えるのは自然なことです。しかし、現在のAI(大規模言語モデル)の動作には、別の要因が強く影響していると考えられます。
公式の情報や技術的な背景では、文章を生成する処理は「計算の速さ」そのものよりも、「メモリからデータを読み出す速さ」に左右されやすいとされています。
AIモデルを動かす際は、膨大な量のデータ(パラメータ)をメモリから次々と取り出して計算する必要があります。この「データの移動」が全体の動きを決定するボトルネック(処理の滞り)になっているため、CPUの計算能力だけを底上げしても、それ以上のスピードは出にくいという仕組みです。
- 計算性能よりもメモリ帯域(データをやり取りする道幅)が重要になる
- そのため、あえてスレッド数を制限しても、パフォーマンスへの影響は最小限で済む可能性がある
- CPUのコア数に過度な期待をせず、メモリ環境も意識することが大切
このサイトの実測データ
まとめ:ローカルAIを動かす際の視点
今回の実験から分かったのは、自分のPCでAIを快適に動かすためには、CPUのスレッド数だけを追い求めるのではなく、データの流れ全体を意識することが重要だということです。
もし「自分のPCだと生成速度が遅いな」と感じる場合、CPUのコア数が足りないことよりも、メモリからのデータ転送速度が原因である可能性も考慮に入れると良いでしょう。
ローカルAIの世界では、こうしたハードウェアの特性を一つひとつ実測しながら理解していくことが、最適な環境構築への近道となります。
- スレッド数に依存しすぎない挙動があることを知る
- メモリ周りの性能も合わせて確認する
- 自分の環境で「どのモデルがどの程度の速度で出るか」を実測する
- AIを自分のPCで動かしたいけれど、どのスペックが重要か迷っている人
- CPUのコア数やスレッド数の違いを具体的に知りたい人
- ローカル環境での実測データに基づいた正確な情報を求めている人
- クラウドサービス(ChatGPT等)の利用のみで完結したい人
- 特定の絵師の画風を模倣する手法を探している人
よくある質問
Q. スレッド数を減らしても良いのはなぜですか?
AIの処理において、計算そのものよりもメモリからデータを読み出すスピードが重要になることが多いためです。そのため、計算用のスレッドを絞っても速度に大きな差が出ない場合があります。
Q. 結局、良いCPUを選ぶことは無意味ですか?
いいえ、無意味ではありません。しかし、コア数やスレッド数だけを重視するのではなく、メモリの速度や帯域も合わせて考慮することが重要であるという点が今回のポイントです。
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